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タイトル:真美沢公園の四季

真美沢公園の四季 第九回 ネムノキ

2022年7月31日

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第九回 ネムノキ

陽の光で閉じた葉を広げ、淡紅色の花はスズメガ当てに夜咲く

英名:Silk treePersian silk tree

 

ネムノキは、日本全国に分布するマメ科の落葉樹。痩せ地に育ち、塩害にも強い代表的な樹木で、郊外の道路沿いや川辺など至る場所で目にする雑草に近い存在だが、涼しげな葉と幻想的な花が人目を引く樹木です。花期は6月~7月で、山野で真夏の猛暑の時期前には、ほとんどが花を咲かせ終えるのに対して、猛暑期に元気に咲く花では、ネムノキが筆頭。淡い紅色と表現される色合いの独特の花が人目を引きます。真美沢公園では真美沢沼の周辺に何カ所かまとまって咲いています。

 8月間近にネムノキを記事にしたのは、調べてゆく中で、様々な民間伝承と、ネムノキの別名「ネブタノキ」とが起源となって地域の行事『ねぶた(ねぷた)祭り』となっていると知ったからです。その内容は後に…。 
 

 葉は、一度ネムノキを見ると直感的にそれと分かる独特の葉形をしています。小葉は対生して小さな葉が羽状に1530対ほどついて並ぶ形となり、その形のがさらに対生で、葉軸に10対前後になって生えています。つまり2回繰り返して一枚の大きな葉を構成しており、大型の偶数2回羽状複葉と呼ばれています。よく見るとその大きな葉の頂点の小葉の集まりがないのも特徴です。

 

ネムノキの「ネム」は、夕方や曇天など、暗くなると葉をたたんで垂れ下がり「眠る」ことに由来しています。一日の中で葉が開閉したり、上下に動いたりすることを就眠運動といます。小葉柄や葉軸の基部には、細胞内の水分を出し入れして伸縮する運動細胞があるとのこと。夜になると、運動細胞から水分が排出されて膨圧が低下し、向かい合う小葉同士が折りたたまれ、葉軸も垂れ下がって葉全体が閉じて下に垂れ下がってしまいます。朝など陽の光を浴びると、再び運動細胞は吸水して膨圧が高まり、葉が開く、といった仕組みです。

 

それでは、なぜ葉をたたむのでしょうか? 一つは、乾燥よけと考えられているとのこと。葉をたたんでしまえば、葉の折り重なった部分からは水分は蒸発しにくくなります。その乾燥よけは、昼の強い日差しの際にも発揮するともありました。日差しが強く気温が非常に高い日は葉を閉じていることが多いとのことです。

もう一つの理由は、体内時計で一日のリズムを保っているのではないかと考えられているとのこと。夜間に強いに月の光を浴びると、そのリズムが崩れてしまうから、葉をたたんで月の光を浴びにくくしているのではないかとの説明を見かけました。

 さらに、ネムノキを調べていると、北東北では、人々の生活とネムノキの結びつき…民間伝承が様々にあるのがわかります。その中のいくつかをご紹介します。

一つ目、ネムノキをマッコノキと呼んでいるとあります。「抹香」からきているとありました。お盆が近づくと、家々でネムノキの葉を伐りとって乾燥させ、木臼でついて抹香を作ったことによる。盂蘭盆(うらぼん)が近づくと、以前は家々で抹香を焚いていたという。

 二つ目、ネムノキを「ねぶた」の木と呼び、家の柱に枝葉をつけて悪魔を眠らせるという。

 三つ目に、ネムノキの葉を川に流す「ねぶり流し」「眠流し」という行事があるとのこと。夏の暑い時期、農作業の最中に襲ってくる睡魔を、悪魔の仕業と考えて、それらを祓うために、沐浴をしたという。七夕(たなばた…旧暦)の朝に水浴びをすると早起きできるようになる、病気にならないなどの言い伝えがあるとのこと。沐浴しながら、ネムノキを、灯籠や笹舟などに乗せ、「ネムは流れろ、豆の葉止まれ」と唱えながら川や海に流す、お祓いをし豊作を願うという行事のようです。

 

 これらの民間伝承とネムノキの別名「ネブタ」の木が起源となって『ねぶた(ねぷた)祭り』となっているというのが定説とのこと。七夕(たなばた…旧暦)や盂蘭盆(うらぼん)の行事としての精霊流しや盆灯籠などと一緒になり、川ではなく、通りを川のように流してお祓いをする祭りに、地域ごとに特徴のある大灯籠になったとされているという。

 ネムノキの花は写真のように、花ひとつを見ても、咲いている樹の様を見ても、独特の形をしています。枝先に淡紅色の花が1020個、頭状花序を総状につけて咲きます。花の最盛期は、紅色の濃さも際立つ印象です。花弁はよく見られる花びらではなく針状でブラシの毛を広げたような花糸となります。長さ79mm、下部が合着しています。

花は、同じ木の枝先それぞれに雄花雌花が咲く雌雄同株。雄しべの花糸の毛の根元は白く、毛先が淡い紅色で、その先に黄色い葯(花粉を出す袋)がついています。雌しべは根元から先まで白色の糸状で、雄しべより長くつき出ています。

実は葉が閉じる夕方に、筆の一本一本の毛が広がるような様で、ハードカバーの本の開いた際の広がりを横から見ているような様で、花糸を広げてゆくきます。そう、ネムノキは夜咲くんです。受粉を託す相手を選んでのことです。虫媒花でその相手は、夜行性の蛾、スズメガらとなります。スズメガは頭状花序の中の蜜を3cm以上あるストロー状の口で吸います。その際に花粉を運んで受粉させるという狙いです。

 ネムノキはマメ科です。8月にインゲンのさやを大きくしたような種が育ち始めます。秋、10月頃、さやえんどうのような鞘の形で、1013cm程の大きな実を熟しぶら下がります。その中には、平たい豆のような1015個の種子が入った果実が、黒褐色に熟します。その一つの種子は長さ59mmの楕円形で、写真のように鞘のわりに種子は小さいのも特徴とのこと。風散布で子孫を広げて、さらに見た目のわりに薄く軽いことと、鞘の表面の細かな毛に空気が捉えられ、水に浮いて運ばれます。

 

 冬、ネムノキを見上げると、しぶとく鞘が枝についたままの姿を観ることができます。春まで残っていることもあります。

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