真美沢公園の四季 第二十回 ノブドウ
2022年10月16日
真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。
第二十回 ノブドウ
秋の果実は多彩な色合いで宝石のよう、葉も紅葉して愉しめます
英名:Porcelain berry
ノブドウはブドウ科のツル性落葉低木で雌雄同株です。房状に実をつけませんが、果物のブドウ(葡萄)の仲間です。日当たりの良い場所を好み、空き地や野原、河川敷などに生え、茎は赤みを帯びて、節ごとに葉と対生(2分岐)する巻きひげを出し、低木などに絡みついて伸びます。果実は鳥が好んで食べるためいろいろな場所に運ばれることから、都市部の公園や空き地でも目にすることにできる植物です。秋には落葉して枯れてしまったかの用に見えますが、根元や根は生きているので翌春に再び緑の葉をつけます。
ブドウと言えばデラウェアやマスカットなどでおなじみ、美味しそうに房状の実を付けるそのままの様子ですよね。房状の実ができるということは、その前の姿は房状に花を付けているとうことです。でも同じブドウ科のノブドウは房状の花はつけません。葉っぱの根元の葉腋と呼ばれる部分から花芽ができ枝先にまばらに花を付けるというのがノブドウの特徴で、つるをたどって観ていくと、葉っぱ、花、葉っぱ、花と交互に順番よく花を付けているのを確認できます。
残念ながらその色を創り出しているのが、ノブドウの本来の色合いだけでなく、寄生昆虫…ブドウタマバエやブドウトガリバチの幼虫が寄生して、虫えいを作ることで、色合いが様々に変化すとのことです。白や赤身系の色が入っている果実が寄生されているとの記述もありましたが、はっきりとはつかめませんでした。ほぼほぼすべてに実に寄生しているのではとの記述も。ノブドウは漢字で書くと野葡萄となり、野で見つかる葡萄ということで「ノブドウ」です。実ができた後は冬に向かってやがて葉は落葉してつるも力を失います。枯れてしまったかの用に見えますが、土の中の根や根元の太い部分は残ります。一年のサイクルが終わり越冬、次の春の活動期に入り再びつるが伸び葉が芽吹きます。
ノブドウは、つる一本だけでも実を鑑賞できます。野鳥の仕業だけでも育つようにガーデニング初心者でも簡単に育てられます。あなたもお庭で果実の彩の儚さを味わってみませんか。
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