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更新日:2026年6月12日

宮城野区 センタートップ

田子市民センター

〒983-0021 仙台市宮城野区田子2-4-25
電話番号: 022-254-2721 
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始

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地域連携「宮城県準絶滅危惧種ミズアオイ生息地田子プロジェクト」

田子の梅田川にあるミズアオイ自生地の様子

田子のミズアオイプロジェクトリーフレット紹介2P

田子のミズアオイリーフレット

1.ミズアオイとは

夏から秋にかけて、花を咲かせるミズアオイ。水辺に咲き、葉の形が葵という植物に似ているところからミズアオイという名前が付けられています。古くは1200年以上前の奈良時代の万葉集にも出てきます。在来種です。

田子の梅田川にあるミズアオイ自生地の様子

また、明治の小説「吾輩は猫である」(1907・夏目漱石作)の、主人公の猫が最後に落ちた水瓶(みず

がめ)には、観賞用にミズアオイが植えてありました。かつて、ミズアオイの美しい花は人々に愛され、絵画(伊藤若冲・歌川広重)、彫刻(日光東照宮)、蒔絵(水葵蒔絵螺鈿菓子箪笥(ミズアオイマキエラデンカシダンス)京都国立博物館所蔵 尾形光琳風蒔絵)などのモチーフになっています。

吾輩は猫であるの一場面 イメージ

そんな身近なミズアオイも反面、稲の収穫の妨げになる田んぼ雑草として駆除の対象になり、農薬の使用により大きく数を減らす中、田子周辺では60年から70年前から姿を消していました。

2.プロジェクトの意義

ミズアオイは、単なる希少植物というだけではありません。

人の手による環境変化で数を減らしたものの、3.11の津波被害にあった沿岸部にその年の夏、各地で空き地になった箇所の一面に青紫の花が咲かせ、人々を驚かせました。令和5年には、七北田川沿岸でも生息が確認され、田子小学校PTAの方々と令和6年度から、田子小学校のヒダマリノ池で育て、地域の大人と子どもたちが環境学習につなげています。また、広報部の調査で、あらたに令和7年の夏、仙石地区の梅田川にミズアオイが沢山咲いているのを見つけました。 

田子小学校での事業

田子のミズアオイプロジェクトリーフレット紹介3P

3.なぜ、田子の地域にミズアオイが?

ミズアオイは、環境省と宮城県のレッドリストの準絶滅危惧種に指定されています。そのような珍しい植物が、なぜ田子の地域に咲いていたのでしょうか。それは、2011年3月11日の東日本大震災にさかのぼります。地震直後に起きた巨大津波は仙台の沿岸地域に大きな被害をもたらしました。津波は、七北田川や梅田川を遡上した記録があります。その後ミズアオイは誰にも知られることなく、田子地域の川でひっそりと咲いていたのかもしれません。

そこに、令和5年度の田子市民センター主催講座の下見に来ていた伊達武将隊の松尾芭蕉氏(以下、芭蕉氏)が、七北田川の川辺に咲いていたのを見つけ、田子市民センターに連絡をくれたのをきっかけに、田子市民センターでは、関係各所に許可をとり、同じく主催事業の「田子の魅力発信広報部」の方々と芭蕉氏と一緒に種の採取を行いました。その後、芭蕉氏の協力をいただき環境学習につなげています。

令和5年七北田川でのミズアオイ種の採取の様子

4.「田子の魅力発信広報部」調査とボランティア活動

 種の採取から携わった「田子の魅力発信広報部」(以下、広報部)では、田子周辺の七北田川や梅田川、水路に、ミズアオイの生息が確認されている岡田地区(宮城野区)を調査しています。

環境局たまきサロン 平塚先生

最初は植物界の震災遺構と呼んでいましたが、のちに災害遺産と言い換えるようにしました。 3.11の津波が引いた夏、あたり一面がミズアオイの花でいっぱいになり、人々を驚かせました。ほとんどの人は、それまでにこの植物を見たことがなかったからです。もともと絶滅危惧植物です。(詳細は5Pへ)

岩手県立大学名誉教授 平塚 明(ひらつか あきら)先生は「津波でよみがえった絶滅危惧植物ミズアオイ」と題した仙台市環境局のサロン講座を開催されています。平塚先生(NPO法人日本ビオトープ協会顧問)からは、田子市民センターのミズアオイ事業に関して、助言をいただいています。

田子のミズアオイプロジェクトリーフレット紹介4P

6.純絶滅危惧種ミズアオイは稲作の敵(水田への配慮)

ミズアオイは、水田雑草として農薬での駆除が行われた結果、西日本では絶滅している県もあります。無農薬稲作栽培水田では厄介な植物です。植えた土や苗、種を用水路に流したりしないようにしましょう。仙台セリ鍋でいただいているセリも水田雑草でした。現在、セリと同様に食物としての研究もおこなわれています。

7.ミズアオイと私たちの未来

震災遺産であるミズアオイが自生している仙台市宮城野区仙石の住宅地の中の梅田川の河川や上田子付近の七北田川。場所や規模の変化がありますが、毎年8月から9月末まで花を咲かせます。このように自生するミズアオイを誰でも鑑賞できる貴重な場所があることを地域として大切にしていきたいですね。

梅田川の自生地の様子

8.令和7年夏!仙石・福住町地区の宮城県希少植物の自生地

仙石地区は、仙石コミュニティー広場の近くにある、かつて仮設住宅が建っていた所の近くで当時の町内会の方々が、被災者の方の癒しになればと仙石町内会の梅田川緑地の階段付近に花壇を作ったそうです。階段の途中にお花が植えてありました。その階段の先の梅田川両岸にミズアオイの自生地があります。ミズアオイも町内会の方々の優しい思いに寄り添うようにたくさん花を咲かせていました。

福住町地区は、菅原動物病院の前の用水路にかわいい株がいくつも咲いています。ミズアオイは、一年草で5月から10月まで成長します。

津波が去ったあと青い花が咲いた ― 梅田川のミズアオイ5P

NPO法人日本ビオトープ協会顧問( 岩手県立大学 名誉教授 )平塚 明

2011年まで、日本人はミズアオイという植物を忘れていました。かつては日々の食卓にのぼる野菜であったにもかかわらず。古代日本では湿地が開発されて水田に代わり、もともと湿地植物として生えていたミズアオイが田んぼに入り込みました。おおらかな時代、人びとは田んぼに現れる生きものならイネ以外でも食料として利用していました。やがて、よりおいしいカラシナやタカナなどが登場すると、ミズアオイは食べ物としての地位を失いました。さらに、コメが経済の中心となった江戸時代以降、ミズアオイは稲作を妨げる存在となりました。強力な除草剤が開発されてからは、日本人がミズアオイの姿を目にすることはほとんどなくなりました。その名は絶滅危惧植物リストに載るようになりましたが、たねは深い土の中で長い間眠り続けていました。

 その眠りを覚ましたのが、千年に一度とも言われる津波でした。3月11日、たねは激しい流れによって掘り起こされ、広範囲に運ばれ、6月ごろに発芽し、夏には青い花を咲かせました。沿岸地帯が青く染まる光景は人びとを驚かせました。それは古代景観が再現されたかのようでした。津波の一部は川をさかのぼって内陸深くまで達しました。梅田川の岸や近くの水路に見られるミズアオイは、おそらくそのときに運ばれたたねに由来するものでしょう。津波の到達点を示し、自然の回復力を象徴するミズアオイは、災害遺産として永く伝えられるべき植物です。

 ミズアオイは美しい花を咲かせます。美しいだけでなく、その形も不思議です。花には二つのタイプがあり、一方の花は、もう一方とは鏡に映したように左右が逆になっています。ハチ類の助けを借りて、ほかの個体と花粉を交換し、多様性を広める仕組みなのでしょう。除草剤を多用した地域で見つかったミズアオイの除草剤抵抗性は素早く広がり、現在、日本中のミズアオイの多くが除草剤の効かない新しいタイプです。ただし、除草剤が開発される1980年代より前に作られ、土の中に貯められた古いタイプの種子から発芽したミズアオイには除草剤が効きます。さて、梅田川のミズアオイはどちらのタイプでしょうか。どなたか調べてみませんか。

仙石 梅田川の夏

未来につなごう田子のお宝「ミズアオイ」紹介6P

奥州・仙台おもてなし集団 伊達武将隊 松尾芭蕉

田子のミズアオイを偶然発見したのは、地域のお宝発見の一環として行われた野鳥観察会の下見でのことでした。

七北田川の岸辺を歩いていると、ヨシ原の切れ目に、見慣れない目の覚めるような青紫色の花が群生しているのが目に留まりました。無農薬の田んぼでよく見られるコナギや、メダカや金魚と共に育てられる園芸品種のホテイアオイに似ていますが、花の形や咲き方がどうも違います。ひとまずカメラで写真を撮り、家に帰って図鑑で調べると、なんとその花は今では全国的に見られなくなった「ミズアオイ」という水草であることがわかったのです。

ミズアオイは、古くは平安時代の和歌にも詠まれた、昔の日本人にとって馴染みの深い植物でした。若葉は食用とされ、青紫の花は染め物として使われていたそうです。しかし、田んぼの整備や農薬によって生息地を減らし、今ではほとんどの県で絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されています。

2011年に発災した東日本大震災の後、岩手、宮城、福島の津波被害のあった沿岸部で青紫色のミズアオイが突然咲き出しました。近隣の人たちのほとんどはその植物について見たことも聞いたこともありませんでしたが、調べてみると、津波によって湿地の土が攪拌されて、60年以上前の土層に眠っていたミズアオイの種子が表面に出てきて発芽・成長し、開花したと考えられています。

川を遡り田子に流れ着いた一年草のミズアオイは、毎年種子を実らせひっそりと命を繋いできたのです。その後、福住町と仙石町の梅田川流域でもミズアオイの群生が見つかりました。また、田子小学校では環境学習の一環でビオトープを作り、ミズアオイをはじめとした貴重植物を育てています。

震災後10年以上を経て田子で発見されたミズアオイ。この奇跡のような田子のミズアオイを地域のお宝として、大切に守り伝えていきましょう。

ミズアオイの花

津波で蘇った「ミズアオイ」は田子のお宝 7P

津波で蘇った「ミズアオイ」は田子のお宝

仙台市立田子小学校父母教師会 会長 村松 稔(令和 元年~7年度)

ミズアオイの存在を知ったのは2023年。PTA親児(おやじ)の会メンバーの茅根利安さんからの、「準絶滅危惧種のミズアオイが田子に生息しているそうです。田子小中庭の池で栽培できないでしょうか。という話が出ています。」というメッセージがきっかけでした。

時計の針は、コロナ禍の2021年に戻ります。当時、活動の制限が続く中で「感染を気にせずできることを」と皆で始めたのが、中庭にある池の清掃でした。子どもたちが「ヒダマリノイケ」と名付けてくれたこの池は、毎年PTA親児の会を中心に手入れを続け、大切に守ってきました。そこへ舞い込んだのが、ミズアオイの話だったのです。
栽培活動は今年で3年目を迎えますが、いまだ試行錯誤の連続です。それでも私たちが活動を続ける理由は、単に珍しい水草を守りたいからだけではありません。この保護活動こそが、生きた「地域教育」の柱になると信じているからです。
ミズアオイプロジェクトを通じて、地域の大人と子どもが共に汗を流し、学び合う。そのことで子どもたちを地域全体で育むことが当たり前になる社会へ――。この活動が、そんな地域文化を育む一助になればと願っています。

田子小学校父母教師会 夏の講座

田子市民センターミズアオイプロジェクトキャラクター紹介

 田子のミズアオイキャラクター

田子市民センターのミズアオイプロジェクトを紹介するキャラクターを作りました。地域の方々や児童生徒の皆さんに「ミズアオイ」のことを知っていただくため、登場します。

私たちは、水葵の紹介をする「ミズアオイのキャラクター 小学4年生 10歳 7月7日生まれ 男女の双子(姉弟)名前 ミズ(姉)、アオイ(弟)」です。

よろしくね

 

ミズアオイ生育記録2】5月 密集

子葉が育ってきました。落下した種が多く葉が絡まっています。 自然ではこのまま根が土に根付いて成長していくようですが、苗の密度が高すぎるようです。今年は早めに用土に分けて植え付けした方が良さそうです。

昨年は、6月までの高温のため、育成していたバケツの水温が40度近くなりほとんどが枯れてしまいました。昨年の轍は踏まないよう今年は反日蔭で育成します。

だいぶ大きく成長しました。

【ミズアオイ生育記録1】4月発芽・線形出葉

R7年に栽培したミズアオイが種を落とし、葉が枯れた11月ころに古い株を水中から抜き、名を洗った土を水を張ったまま越冬させていました。

R8年4月のはじめ、気が付いたらもう線形根出葉(線の形をして根元に根が生えている葉)が沢山出ていました。ミズアオイは成長の過程で葉の形が変わります。

4月発芽の様子

 

令和8年度 田子のミズアオイプロジェクト始動!

地域連携「宮城県準絶滅危惧種ミズアオイ生息地田子プロジェクト」は、以降表記を略称の「田子のミズアオイプロジェクト」と表記します。

5月3日(日曜日)田子小学校陽だまりの池掃除準備作業をしました

昨年、ミズアオイを育てていた田子小学校の陽だまりの池の掃除準備作業を行いました。昨年の苗鉢を池の中にそのまま沈めていたので、脇のトロ箱に移動し、池の状況を見ると、鉢の根元や池底の土などにミズアオイの発芽葉が見られました。新しい水を張った池に苗を入れるのが楽しみです。

当日は、昨年に引き続き、奥州仙台おもてなし集団伊達武将隊の松尾芭蕉氏も来てくださり、令和8年度のミズアオイプロジェクトについて田子小学校PTAの方と市民センターと打合せをしました。田子小学校ヒダマリノ池清掃作業

 

 

講座情報

内容 東日本大震災の津波によって被害を受けた沿岸の周辺地域では、宮城県の準絶滅危惧種であるミズアオイが復活し、田子地域を流れる七北田川沿岸や梅田川沿岸・水路にミズアオイの生息地が確認されました。けれども、それらも大雨や災害などにより生育環境がなくなってしまう状況にあり、ミズアオイの存在や希少性、自生環境などを地域住民があまり認識していないという課題があります。令和8年度は、地域にある小学校・PTAや地域河川環境団体と協力し、小学校や地域住民と共にミズアオイの学習を通して、地域の環境保全を考えるきっかけとし、地域ぐるみの緩やかな環境保全活動に繋げていきます。
開催日 令和8年5月から令和9年2月まで
時間 内容により適宜お知らせします。
対象 どなたでも
定員 内容により適宜お知らせします。
費用 基本無料ですが、内容により実費の負担があります。