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更新日:2025年3月25日
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第7回 長岫遺跡と住吉遺跡
長岫遺跡
長岫(ながくき)遺跡は、現在の南光台東2丁目(南光台東中学校の南)に位置していて、宅地造成時に発掘調査が行われました。
この遺跡では、縄文時代や古代の竪穴住居跡や、弥生時代の土器・石器が発見されています。
以下、仙台市のホームページに掲載されている解説です。
[解説]
長岫遺跡は,市の北部にあり,七北田川に架かる泉大橋の南東約1.5kmに位置する。標高35~45mの丘陵上に立地し,遺跡の面積は約26,000平方メートルである。発掘調査は,昭和59年(1984)に宅地造成に伴って実施されている。縄文時代,古代に属する竪穴住居跡や土坑などが確認され,竪穴住居跡は縄文時代晩期のものが1軒,古代のものが5軒確認されている。いずれの住居跡も丘陵の南側斜面に残されており,住居を建てる際の選地は,時代を隔てても変わらないことが指摘される。また古代の住居跡のうち4軒が40m程の範囲にまとまっており,10~15mの間隔で直線状に配置されている。さらにこれらの住居跡周辺を主として,木炭や焼土を含む土坑が15基検出された。用途は不明であるが,木炭などが比較的厚く堆積していることから,住居跡での生活に伴って,ある程度継続的に利用されたものと考えられる。古代の住居跡からは須恵器や土師器の坏(つき)・甕(かめ)などが出土している。年代は,その特徴からいずれも奈良時代から平安時代に属するものと考えられる。遺物としては,他に縄文時代早期・前期・中期・後期・晩期や弥生時代中期・後期の土器,石器などが出土している。この調査において,特に古代の集落跡がまとまって確認されたことは大きな成果である。各住居跡の大きさや配置,地形上での位置関係などが明らかになったことにより,当時の集落のあり方を知る上で重要である。
(仙台市文化財課ホームページより抜粋)
参考URL http://www.sendai-c.ed.jp/~bunkazai/isekidb/c00112.html
現在の遺跡近辺の様子
住吉遺跡
南光台地域の遺跡としては、長岫遺跡のほかに住吉遺跡があります。南光台東中学校のすぐ東側に位置しています。長岫遺跡と同じく昭和59年(1984)に調査が行われ、縄文時代の落し穴と平安時代の掘立柱建物跡が発見されました。また、縄文時代早期の土器も出土しています。
現在は宅地となっていて見ることは出来ませんが、長岫遺跡と住吉遺跡、二つの遺跡によって、この地域に大昔から人が居住する環境があったことがわかると思います。
参考:冊子「南光台の半世紀を探る」、仙台市ホームページ「仙台市の遺跡」