令和4年度 わくわく子どもの時間 第四回 秋の真美沢公園たんけんしよう
2022年10月22日
第4回 秋の真美沢公園たんけんしよう!
2022年10月22日
黒松わくわく子どもの時間は、情報端末機器を通じての疑似体験や、個での学習機会が増加し、交流を通じての直接の体験学習機会が不足している現実に直視し、学校の授業や家庭では取り組めない、交流と体験学習の機会を伴った学びを開催し、子供たちの探求心や好奇心を刺激して、学びを育んでゆきます。
秋の真美沢公園を探検しようのテーマは「植物が次の世代へ命をつなぐ工夫」です。講座の様子をご覧ください。それでは、いくつかのポイントでの学びをご紹介いたします。
第二ポイントは、赤くぶら下がっている果実?が目に入ります。中が開いてなくなっていましたが、下向きに開いています。探すといくつかには中に赤い果実がいくつか残っていました。下向きに花を咲かせてそのあとも果実を下向きに実って、熟すると下に落ちる仕組み。落ちた種は野ネズミや野鳥が食べて、果実の分は消化されますが、種は、糞にまぎれて別な場所に落とされ、新たに芽が出て広がると聞きました。動物散布というそうです。
鳥もそのことを知っていて、11月中頃から鳥たちが集まって冬の間に食べつくしてしまうそうです。果実の部分は鳥のおなかで消化されますが、中の種は糞と混じって、ほかの場所に落とされてそこで芽を出すのだそうです。動物散布というそうです。
第四のポイントは、春にも紹介いただいた「頭をもたげたヘビに似ている」と、紹介いただいたマムシグサです。写真で見せて赤い実の集合果を探してもらうことから始めていました。
そうなるともうその実は野鳥や野ネズミたちにとって格好の餌なのだと聞きました。9月の写真の時に比べて実の数が減っているようにも見えました。これも動物散布で広がっているのだと聞きました。さらに、地中の根っこは冬を越して来年も同じ場所に芽を出してくれると聞きました。
参加者たちは、葉っぱを触ってみるように促されていました。触ると細かなふわっとした毛がみっしりとついています。昔は火をつけるとき、ライターやマッチはありません。火打石といって石を勢い良くたたく際に出る火花を、この葉の毛を集めた塊で受けて火を起こしていたと聞いていました。
さらに、もう少しすると、アザミのような綿毛の付いた果実が、小さな花びらの数だけたくさん実って、風散布といって風を受けて遠くに飛ばされると聞きました。
野鳥たちの大好物で、ついばんで、冬を迎える前にほとんどなくなるそうです。果実はおなかの中で消化されますが、種は糞とともに落とされてそこで芽を出すと教わっていました。
このコナラのドングリを拾って、コマづくりを楽しみました。真っすぐに穴をあけてもらったところに爪楊枝を刺して完成です。でも中心に穴が開いていないと廻りません。みんな一生懸命に廻しています。一緒にクヌギのドングリのコマもプレゼントいただきました。
最後の最後に、ずっと里山の草の生えたところをかき分けるように歩いてきました。よく観るとみんなの服やズボンに何かがくっついています。これも植物が次の世代へ命をつなぐ工夫なのだと教わっていました。植物は足を持たないので、これまで紹介してきたように、鳥や動物に食べてもらって広がったり、風を受けて広がったりしていました。皆さんにくっついているのも植物の工夫のひとつで「ひっつき虫」といわれる動物や人間にくっついて別の場所ではがれて広がるタイプと教わっていました。
付着散布といって、粘液でくっついたり、返しのある針でひっかかったり、挟まってくっついたりと様々な工夫があることがわかりました。
参加者たちのアンケートをいただきました。その中から抜粋して掲載します。
・引っ付き虫にはたくさんの種類があるんだとわかりました。
・この里山が事前がたくさん残されて貴重だとわかりました。
・オヤマボクチ、その存在感、アザミの仲間で、根が山ゴボウ…食用とは驚きました。
・草みたいなのにも名前がついていると教わりました。季節を感じました。
・ドングリという名の木はなく、仲間の名前だとわかりました。作ったコマが回って良かったです。
・植物が子孫を残す力がすごいとわかりました。
・野鳥や、風や、動物・・・人間が種を運んでいることに気づきました。
・今まで何となく歩いていたのですが、教えていただくことでより楽しく歩けました。
・今日のことを思いながら楽しく歩けそうです。また参加したいです。
等と、いただきました。真美沢公園に親しみを覚えていただいた様子で、家族で訪れてもらえればと願っています。
ここまでが本文です。