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更新日:2025年3月25日
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高森東公園・修景公園の四季 第十五回 ヤマユリ
高森周辺、そして泉パークタウンは、かつて七北田村の中心部から北西に広がる七北田丘陵と呼ばれる小高い丘が広がっていた地域で、高森辺りには立田山と呼ばれていた小さな山があって、その中に高森と呼ばれていた地域があり「高森」の名がついたとのこと。
その状況が示すように団地造成後も、立田山とその周辺の自然豊かな堤と里山が、堤と公園として幾箇所も残されました。その中から、高森市民センターの南と北に位置する「修景公園」と「高森東公園」の豊かな自然の様子をご紹介します。
高森東公園・修景公園の四季 第十五回 ヤマユリ
大輪の花と香り立つ蜜で蝶を誘う
英名:gold band liliy、gold liliy、queen of liliy
ヤマユリは、東北〜近畿地方の山野の草地山地の林縁部の斜面などに生える大型の多年草で、日本特産で代表的な野生のユリ。葉は深緑色をした披針形で先は尖り、互生です。地上の茎は直立すれば、草丈は1~1.5m。夏に咲く花は大輪で美しく、山中でもよく目立ち、強い芳香を放ちます。7月から8月に、花径20cm強の大きな花を咲かせてくれます。直立すれば・・・と書きましたが、ヤマユリの花の部分が重たいことですべての茎は弧を描くように倒れて花は下を向いています。だらしないようにも見えなくもありませんが、これがヤマユリの本来の姿です。ヤマユリの咲く時期は、我さきと様々な植物が繁茂する季節です。つる性の植物に絡まれて寝そべっている花も多数ありました。花後にできる果実は蒴果で、中の種は300個程、命を次世代へつなく仕組みは・・・。
茎は地下の鱗茎から出て,高さ1~1.5mに直立します。花のつぼみが膨らむころには弧を描くように垂れます。長さ10〜15cmの披針形~長卵形で全縁の葉を互生してつけます。葉の表面には光沢があり、葉柄は短いです。周りの他の草の中から飛び出て陽の光を浴びるように伸びて、やがてつぼみをつけてゆきます。上の写真には小さなつぼみが確認できます。
ヤマユリの自然の面白さや不思議さを覚えた記事を見つけたので紹介します。最近ヤマユリの保護する活動が各地でなされているとのこと。その保護活動はというと、周囲を丁寧に草刈りし、落ち葉も取り除いて・・・・、いいえ、この手入れの仕方はNGです。ヤマユリは機嫌を損ねて生育が悪くなってしまうことが知られているのだとのことです。
人間でもこんな人いますよね。ちょっと無頓着な人が、多少は散らかった部屋のほうが心地良いと感じています・・・。それと同じように、ヤマユリも他の背丈の低い草が多少生えているくらいで、落ち葉が堆積して埋もれているくらいの自然な環境の方が、元気に過ごせるんだそうです。
ヤマユリの花は、7月から8月に強い香りを周りに漂わせながら、花径20~26cmの広い漏斗状の大きな花を1輪~数輪ほど咲かせてくれます。条件が良いと10輪ほど咲くことも。内面には赤褐色の斑点があり、中央の脈に沿って黄色い線が観られます。その色合いの変化が、万葉の時代より愛されているヤマユリ。その変わり者を様々な呼び名で呼ばれています。花被片の中央に太い赤色があるものを「紅筋」、斑点が少ない純白の花を「白黄」、花被片の斑点が黄色のものを「白星」と呼ばれているとのことです。
花が大きく重いことから、茎は弧を描いて垂れます。実は、花の蕾をつける前から垂れている姿を見せています。茎の高さ(長さ)は時に180センチを超えることも。花を咲かせることでさらに寝そべるように弧を描きます。そのため花は風を受けて大きく揺れます。ユリの名前の由来がその様から命名されているのではとの説を見つけました。ユリの花は大きく、風を受けて花が「揺り動く」様を、美女の歩く容姿に用います。ことからユリと命名されたという説もあるとのこと。そして山野に生えているのでヤマユリとつけられていると。さらに数あるユリの花の中でも大輪の花を咲かせることから「ユリの王者」と表現されています。
ユリの花には、6枚の花弁があるように見えます。近くでよく見ると、外側の3枚と、内側の3枚に分かれているのに気づくと思います。実は、外側の3枚は萼片で、花びらのように見せていて、外花被と呼びます。内側の3枚が、本当の花片で、内花被と呼びます。花被の内面には黄色い筋模様と赤褐色の斑点が観えます。雄しべは6本、花柱の先の雌しべの先端は浅く三つに裂けています。
ヤマユリは、赤褐色の花粉が出て、花の香りは日本中の花の中では最もといって良いほど、甘く濃厚でとても強いですよ。実は花粉が匂うのではなく、花びらの付け根のところに無色透明の香りを発する蜜があり、この匂いで昆虫、特に蝶などを誘って受粉へつなげているのです。それが夜になるとさらに強く匂うのだとか。昼間の蝶などだけではなく、夜に活動する蛾を匂いで呼び寄せて受粉させているのです。
花後にできる果実は蒴果で、長さ6cmほどの円筒形です。部屋が3室に分かれていて、中には種子が約300個入っています。熟すと果実が3裂して、人間の背丈ほどにもなる茎が風で揺らされて、中の種子が散布される風散布の特徴を持ちます。種子の大きさは、長さ約1cmの扁平な半円形です。種子の中心部に楕円形で長さ約5mmの種子本体があり、周囲には翼がついていて、風に乗って遠くまで運ばれることで次世代に命をつないでいます。
なんでも種子はすぐには発芽しないとのこと。翌年の春でも発芽せずに、その年の夏を越して秋になってほぼ一年越しで発芽するという。そして、豪華で華麗な美しい大きな花を咲かせるまでに、つまり発芽から開花までには少なくとも5年以上かかるという。また株が古いほど多くの花をつけることから、その場所での自生の歴史を読み解くこともでます。
ヤマユリを観察していると、毎年同じ場所で花を咲かせます。つまり多年草です。それは地下に鱗茎と呼ばれる球根のような地下茎を育んでいるからです。鱗茎とは、地下茎の一種で、短い茎のまわりに養分を蓄えて肥厚な鱗片葉が重なって、球形になったもの、玉ねぎを思い描いてもらえばイメージを持ちやすいと思います。つまり、5年ほどかけてしっかりと育ったヤマユリは、種子を実らせて広がるだけでなく、同じ場所で花を咲かせて、と繰り返して賢い戦略で次世代へ命をつないでいるのです。
そのヤマユリの鱗茎は淡いクリーム色で、百合根として食用にもされています。ご存じのようにユリは漢字表記で「百合」と書きますが、実はこの百合根を1枚1枚剥いていくとその数がおおよそ100枚になることから由来しているとのこと。名前の由来はこちらが本命でしょうか。ちなみに、ヤマユリの球根らしきものは、根?茎?・・・答えはもうお分かりですよね。茎が変形したものです。鱗茎ですので。球根の下に伸びている髭のようなものだけが根となります。
上の写真は8月、周りの植物との競争に打ち勝って、大きな花を咲かせて、蝶や蛾を引き寄せて受粉させてるんだろうなと分る様で撮影できました。