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タイトル:真美沢公園の四季

真美沢公園の四季 第四十五回 アカメガシワ

2023年4月9日

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第四十五回 アカメガシワ

若葉の食害対策に衆目…星状毛と蜜腺

英名:Japanese Mallotus

 

アカメガシワは、本州〜沖縄の伐採跡地や崩壊地、林縁などの陽の当たる明るいところに多くみられる落葉高木です。大きくなると高さ15m、直径50cmに達する樹となります。6~7月、枝先に長さ720cmの円錐花序で咲かせる花には花弁はなく、雄花は苞のわきに数個ずつつき、雄しべは多数。雌花は苞のわきに1個ずつつきます。それに先立つ春の新葉が芽生え育ち始める際に、昆虫や野鳥らに柔らかい新葉を食されてしまわない工夫に飛んだ樹木となります。そのからくりは後ほど…。

 アカメガシワの葉は、葉身は長さ720cm、幅514cmの卵形または広卵形で、赤褐色の長い葉柄を持っています。ふちは全縁または不明瞭な浅く波を打ち、若い株ではしばしば先が3裂している様子を見ることができます。花をつけるほどの大きさの株では、その3裂しいている葉はなくなっています。

 

 アカメガシワの葉の工夫…一つ目は、表面には星状毛があり、新葉(幼葉)の時には赤色の星状毛が密生していることです。新芽が鮮紅色であるのは、その星上毛が赤いからで、試しにセロテープを張ってはがすと基部の緑の葉が見えてきます。まだ葉が幼い段階では、赤色の色素を持つ毛が密生することによって、十分に機能していない幼い葉を保護しているとのこと。昆虫からすると新葉は柔らかくおいしい。そこで、昆虫の嫌う赤い色で防御し、葉が成長し葉が大きくなると、星上毛の間隔が次第に広がってまばらに、そして大きな葉になるとともに星状毛の色目も赤みが取れてしまいます。

 

 名前の由来は、上述のように新芽が赤いことからの「アカメ」で、(柏の葉のように)広い葉を「カシワ」から呼ばれたというのが一般的です。柏餅のカシワの樹がない地域では代用していたとも。そのことから、区別して名づけられたとのことです。

 アカメガシワの葉の工夫…二つ目は、葉に蜜腺があることです。新葉が大きく育ち表面の赤い星状毛が目立たなっても、まだまだ今年の葉は成長途中です。そこで次の戦略で自らを守ります。観察していると、アリが葉の上を歩いていました。そうなんです。最近、地球上のアリの数は少なくとも2京(京は1兆の1万倍)匹とする最新推定値が19日、米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された研究論文で示されたばかり。そのアリを味方につけているんです。葉の基部に一対の明瞭な蜜腺があり、多量の蜜を分泌しているとのこと。さらに若木では葉の縁にも点々と蜜腺がありました。

 アカメガシワの賢いところは、蜜と言えば花の蜜を思い起こしますが、花以外の蜜腺を「花外蜜腺」といい、葉に蜜腺を設けてアリの来訪を誘い、味方につけてパトロールしてもらうことでガの幼虫などから食害されることを防いでいるんです。ほんと賢い樹ですよね。

 さらに、古来この樹はもともと熱帯性植物です。温帯の地でも生き抜くすべとして、晩秋に黄色くなる落葉することで生き抜くすべを手にした樹の仲間の一つとされているとのことです。

 アカメガシワは雌雄異株…つまり雄の樹と雌の樹があります。花は6月に咲きはじめて7月まで咲きます。一般的な花に観られる花びらはありません。雄花の花軸には星状毛があります。雄しべは多数あって、球状に開きます。雌花には白色の腺点と赤色の星状毛があり、子房には棘状の突起が多数あります。雌しべの柱頭は3~4つに分かれ、個体によってあまり赤くならないものと、鮮やかな赤色になるものとになります。

 雌株は秋になると果穂を立て、実をつけていく。7月の終わり頃になると若い果実ができます。さらに、8月になると果皮が割れて中から黒くて光沢のある種子が顔を出してきます。写真のように、果穂にたくさん着く実は、表面に油分を含みこすると油がにじむほど、鳥たちにも大人気です。オオルリが来ていました。

 実は簡単には落下しません。アカメガシワの次世代への戦略は、油分をにじむほどの果実で野鳥を誘い、糞によって遠くん運ばれてそこで芽生え次世代につなぎます。まだ戦略があります。秋深くになって鳥に食べられなかったものは花序ごと落下します。表面の油分は、種子の長期保存にも寄与しており、埋土種子となって長期間にわたり発芽の機会を待っています。山林火災や表土が流される、伐採などで陽の光をさまたげるものがなくなり、地表が温められると、芽を出す典型的なパイオニア植物とあります。アカメガシワの仲間は高温環境で発芽率が高くなる種とのことです。

 

 5月の今、せひ、真美沢公園に出かけて、アカメガシワの赤い星状毛が密生している様を観てください。セロハンテープも忘れずに。植物の不思議な力にふれてください。

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