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更新日:2025年3月25日

泉区 センタートップ

黒松市民センター

〒981-8006 仙台市泉区黒松1-33-40
電話番号: 022-234-5346 
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始

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真美沢公園の四季 第十二回 オクモミジハグマ

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第十二回 オクモミジハグマ

みちのくの名が付いた三つの花が合着した可憐な花

英名:無し

オクモミジハグマは、山地の林内の木陰に生える多年草です。関西中心の「モミジハグマ」の変種で、関西よりも東北や本州中部が分布の中心となるので、みちのく(陸奥)の意の「奥」の名が付けられたとのこと。葉は茎の中ほどに4~7枚が輪生状に互生し、モミジというよりはテツカエデに似て掌状に浅く、7裂に切れ込みがあります。集まってつく葉の中心から花茎をのばし、数個の白い花を横向きにつけるのが特徴です。漢字表記は奥紅葉白熊となります。ハグマとは漢字で書くと「白熊」でヤクの尾の毛のことを表し、槍や兜、僧侶の払子の飾りとして使ったもので、花の様子がそれに似ていることからついたという。

オクモミジハグマは、地下茎があり、地中を横に這うことでも生息を広げています。葉は長さ6~12cm、幅6~18cmで、長い柄は赤みを帯び地面より生えます。直立して花の付く花軸を中心に4~7枚が輪生状に互生し、腎形~円形となります。カエデの名とは程遠く、テツカエデのように掌状の裂け目は非常に浅く7裂して、さらにその縁は細かな鋸歯があります。基部は心形で、葉の両面にはまばらに軟毛が生えて、手触りは薄くなります。調べていると、葉軸は茎の中程から生えるとされているようですが、写真のように地面から赤みを帯びて葉柄が出ていることがわかります。

オクモミジハグマの花は8月から10に咲きます。輪生状に生えた葉の中央から花軸が地面より生えて長さ40~80cmの頭頂部に穂状花序を出し、多数の頭花を横向きに咲かせます。花は葉軸より2mm程の短い柄が有り、角度を少し変えて花柄は長さ約2cm程、直径1.5-2cmの白色の頭花を横向きに多数つけます。1つの頭花は3個の筒状花からなり、筒状花は花冠がふつう5裂して、裂片はよじれたり、反り返っています。見た目、3個の筒状花×5裂した花冠で、15個の花びらをもった花が咲いているように見えます。中に3個の雌蕊が長く付き出ています。

果実は痩果で長さ9~10mm、幅約2mmになる無毛で、先に羽毛状の剛毛がついています。冠毛は淡赤褐色、長さ約10mm程で熟すと枝分かれして、冠毛がさらに開くことで、風によって運ばれる風媒花です。

真美沢公園では、東黒松口など何か所か見られますよ。

先日ヤマユリの花がなくなっているのを見てしまいました。自宅で飾られているのだと思いますが、皆でそこに行って観るのを楽しんでいただき、真美沢公園に親しんでいただけたらと、記事にしているので残念です。

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