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更新日:2025年3月25日
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真美沢公園の四季 第三十九回 ダイサギ
真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。
第三十九回 ダイサギ
シラサギの中で最も大きいサギ、首をS字に縮めて水辺にじっと立つ姿
英名:Great Egret、Great White Egret
ダイサギは、全長89cm,翼開長130cm、オスメス同色で、全体的に白い羽毛が生えていて、首の長い最大型のサギ。河川や干潟などの水辺で主に観察することができる。夏に繁殖し冬に南へ或いは国内漂鳥としてのグループと、冬にやってくるグループとがある。首をS字に縮めて水辺に、じっと立つ姿がよく観察できる。水辺に棲む生き物を捕食する「グルメ野鳥」なのです。
大きさは日本ではアオサギと並んで最大級のシロサギで、水田や河川、池沼、干潟などの水辺で主に観察することができます。真美沢沼でもこの2匹が一度に観察できます。同じ大きさなので、以下に記す体の特徴と合わせて、真美沢沼で見られるのがダイサギと確認できました。
今年度最初の出会いは、木の上に留まってじっと沼面を見ていました。首の長さの変化もご覧ください。餌になるものを見つけたのかな。
ダイサギは、全長89cm,翼開長130cm、オスメス同色で、全体的に白い羽毛が生えていて、首の長い最大型のサギです。夏羽は,くちばしと足が黒色です。足先は水につかっていて確認できないことがほとんどです。足の基部がわずかに黄色がかる個体もいるとのこと。目先に緑青色、或いは婚姻色になります。最大の特徴は夏鳥には胸や背中に長い飾り羽が現れること。
冬羽では飾り羽がなくなり、くちばしが黄色くなります。ダイサギはクチバシが長く、また眼下にある口角の切れ込みが眼より後ろまで食い込むことで、一回り小さいチュウサギと容易に判別できます。長い脚を生かして、より深い水辺をゆっくり歩くか、水際でじっと立っていることが多いです。真美沢沼でも浅瀬に足をつけていることが多いです。飛ぶときは長い首を、sの字を斜めにたたむようにすくめて飛び立ちます。
ダイサギの鳴き声は(聞く人によって印象をカタカナに表しますので違いがありますが)、繁殖期に「ゴァー」或いは「ガアー」という鳴き声で鳴きます。また、縄張り争いの時には威嚇をするために「ガアアア」或いは「グァァ」と鳴きます。成鳥は繁殖期以外にはほとんど鳴くことはありません。しかし縄張り争いや警戒する際には激しく鳴きます。ヒナは、「ジャアジャア」或いは「ジェッジェッ」と鳴きます。
ダイサギは、水辺に棲む生き物を捕食します。「魚」「両生類」「ザリガニ」「昆虫」などが好物な「グルメ野鳥」といえます。真美沢沼でも、首をS字に縮めて水辺に、じっと立つ姿がよく観察できます。年末には、アオサギと一緒に餌探しをしている様子を捉えることができました。この姿で、体の大きさを確定し、ダイサギとの確証を得ることにもつながりました。
最後にシラサギ類の見分けをまとめておきます。
まずはそれぞれの鳥の大きさについて…
体調及び翼開長
- ダイサギ;大きさは約90cmです。翼を広げるとなんと130cmにもなります。
- チュウザキ;大きさは約68cmです。翼を広げた時の大きさは約114cmとなっています。
- コサギ;大きさは約61cmです。翼を広げた時の大きさは約98cmとなっています。
・・・ダイサギは、人でいうと3~4歳児くらいの大きさで、翼を広げたら小学生くらいの大きさとなります。
特徴 色の違いについて…3種類とも白い羽毛がきれいな鳥です。
嘴
- ダイサギのクチバシは、夏はクチバシが黒くなり、冬は黄色に変わります。
- チュウサギのクチバシも、夏になるとクチバシは黒くなり、そして冬になるとクチバシは黄色くなります。しかし中には夏の黒いクチバシが残り、黄色いクチバシの先が黒くなっている個体もいます。
- コサギ;コサギのクチバシは黒いです。そして根元が黄色くなっています。
ダイサギはクチバシが長く、また眼下にある口角の切れ込みが眼より後ろまで食い込むことで、一回り小さいチュウサギと容易に判別できます。
クチバシが長いことが特徴的な鳥である3種のシラサギ類、クチバシの色が似ていることも似ていると言われる理由の一つでしょう
目元の違い
- ダイサギは、目元は黄色で黒目は小さいです。
- チュウサギは、目元は黄色で黒目は小さいです。しかしダイサギと比べるとやや黒目が大きいです。
- コサギ;目元は黄色ですが黒目が大きいので目元の黄色があまり分かりません。
3種類とも目元は黄色となっています。ダイサギが一番黒目が小さく、コサギが一番黒目が小さいです。
真美沢沼にいるシラサギ類が、いずれなのかは、しばらく時間を掛けていました。アオサギと並んでいる姿を見て、同じ大きさだと確信。その他の違いを追っていって、ダイサギと確認できました。冬でもお昼に陽が射すころには、真美沢沼で「グルメ」な餌探しをしていることでしょう。