ページID:1112

更新日:2025年3月25日

泉区 センタートップ

黒松市民センター

〒981-8006 仙台市泉区黒松1-33-40
電話番号: 022-234-5346 
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始

ここから本文です。

真美沢公園の四季 第六十七回 ツルリンドウ

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第六十七回 ツルリンドウ

薄紫の花冠の先に紅紫色の果実が突き出して実りる姿は美しい。

英名:なし

ツルリンドウは、北海道〜九州のアカマツなどの二次林(…自然林を一次林と呼び、伐採や山火事、自然林の防災工事などによって失われても、土壌が破壊されていないために再生した林を指す)の明るい所に生育します。真美沢公園では、頭上が開けて陽当たりのある小径の脇に育っています。…真美沢公園内の松枯れして伐採されたアカマツの切り株を観察すると300年前後とそろっていることから、何らかの事件で300年ほど前にこのあたりの丘陵で土壌破壊があったのだと推測しています…。

茎は紫色を帯び、蔓状に伸びて、地を這ったり他の植物などに絡まったりして、長さ40〜80cmになります。葉は対生して葉柄があり、長さ3〜5cmの卵状披針形です。葉腋に淡紫色で先の5裂した、長さ2.5〜3cmの花をつけます。果実は液果で、枯れ残った花冠の上に突き出し紅紫色に熟します。花はあまり目立たないが、果実が非常によく目立ちます。私も最初に昨年秋に果実で気づきました。花の色は涼しげな淡紫色からほとんど白色であり、目立つ花ではないが、秋の到来を思わせる可憐な花となります。

伸びたツルは冬には枯れ、春にその中央からツルを伸ばして、地を這ったり、他の植物などに絡まって巻き上がります。長さ40~200cmに伸びます。葉は対生して葉柄があり、長さ3〜5cmの卵状披針形です。葉の裏面は紫色を帯びます。

ツルリンドウは夏の終わり8月から10月に茎先に花を咲かせます。ツルリンドウの花はリンドウ属特有の花で、蕾は螺旋に巻いた筒状長楕円形で、花開くと先端が5裂した五星形です。色は淡い紫色から薄く色が抜けた白になります。花冠裂片の間には小さな副片が観られます。

ツルリンドウの花は雄蕊が5本、雌蕊1本で先の柱頭2裂しています。子房の基部に蜜腺は出ないとされています。

ツルクリンドウは花期後の10月頃から、赤色~紅紫色の実を付けます。果実は液果で、枯れ残った花冠の先に突き出して実ります。果実は径8~12mmほどの球形~楕円形で、初めは残存する花冠に埋もれたまま果実が赤くなり、後に、突き出た様になり、やがて花冠が枯れて赤い実だけとなります。

果実を口にしてみると中の種子は、7個前後でした。味はごく薄いもののリンゴや桃のような味と確認しました。赤の種子は一つ一つに狭い翼が確認できます。ですが翼を持って広がるのではなく、野鳥に果実を食べてもらって、糞で広がると思われます。真美沢公園の小径わきにたくさん見つかりますよ。

関連リンク

真美沢公園の四季 アーカイブはこちらをクリック

関連リンク

真美沢公園の四季 作成にあたって

同じ分類から探す