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更新日:2025年3月25日

泉区 センタートップ

黒松市民センター

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真美沢公園の四季 第二十三回 センダイトウヒレン

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第二十三回 センダイトウヒレン

センダイの名を冠するアザミに似る野草

英名:無し

センダイトウヒレンは、わが国の本州、東北地方から関東地方に分布しています。東北では青森県、秋田県を除く県に分布しているとされており、宮城県ではわりと普通に見られという。山地の林内や林縁に生え、高さは50~100センチになります。9~10月に紅紫色の花が咲きます。キク科の植物なのかとつぼみの状態ではさほど気になりませんでしたが、咲いている花を観て、キクの仲間の花とは違うと気になりました。名前を調べると和名および学名「Saussurea sendaica」に仙台の名を残しています。漢字では、「仙台塔飛廉」となります。「塔」は、背の高い塔を意味して、周りの草花に比べ背の高いことから付いていて、「飛廉」は、想像上の鳥の名前で、様子の似る「ヒレアザミ」の慣用名として「トウヒレン」となっているとのこと、そして仙台市が基準産地であることからとのこと。どんな花なのか気になりますね。

センダイトウヒレンの茎は、高さは30~100cmになり、この種の特徴としてその直立する茎に翼が発達します。

葉は互生し、茎の上部に着く葉は長卵形で、下部につく葉は草質で、葉身は卵形から菱形卵形になり、長さ9-11cm、幅8cm、先は鋭尖頭、基部は切形から少し角ばった心形となります。葉の縁に粗い鋸歯が観られます。葉柄は長さ6-11cmになり、その葉柄にも広い翼が付きます。

頭花を支える総苞は緑色で、長さ15-18mm、径10-15mmになる鐘形で、総苞片は茎元から花弁までの間に8~9列観られます。うち、総苞外片は狭卵形になり長さ3.5mm、総苞中片とともに先端が開出するか反り返柄ります。

花期は8-10月。頭状花序は散房状または総状に2-7個がまばらにつき、頭花の径は2cmになる。頭花は筒状花のみ咲かせています。花は外側から内側へと時間を折って咲いていきます。咲き方は先に雄しべが咲いて熟して花粉を出します。紫ないし紺色の筒状花の先は白っぽく見えます。下の写真がその時期と思われます。花粉を出し終えると、雌しべが熟して、先を二つに避けてカールして花粉を受け取る準備が完了しています。上の写真で、外側のほうが雌性期、中心部が雄性期と思われます。この仕組みを、雄性先熟といって、自家受粉を避ける働きをしています。

センダイトウヒレンの果実は痩果で4mm~5mm程、アザミに良く似た形状で、柄はなく痩果に冠毛が合着しています。それぞれの冠毛は羽毛状に細毛があります。

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