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タイトル:真美沢公園の四季

真美沢公園の四季 第四十六回 コナラ

2023年4月16日

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第四十六回 コナラ

ベレー帽をかぶったドングリ 雑木林の動物と関係性にも注目

英名:無し

 

コナラは、日本では多くの雑木林に多く見られる樹木です。真美沢公園は基本アカマツの里山ですが、コナラの樹も多く観られます。花は4 - 5月、サクラの開花に隠れるように、若葉が広がると同じくして咲きます。といっても、サクラのような花ではなく、花序といわれる垂れ下がる花を咲かせます。雄花序の咲き始めは、花序の長さも短く目立ちませんし、雌花に至っては、小さくひっそりと咲くといった具合です。秋に実るドングリは、多くの人がイメージする絵に書いたような実が実ります。

 

 コナラの名前の由来は、ミズナラの木の別名が「オオナラ」なのに対して、「小さい葉の楢(ナラ)の木」なので「小楢」と。その『ナラ』の由来は、①葉が広く平らなさまを「ならす」と言ったこと、或いは、葉が長いことを意味する「ながらは」といったことが転化してから。②冬、枝に残った葉を、風が吹き鳴らすカザカザの音が『鳴る』のが転訛したことから。③奈良の都の周囲にこの木の林ができたので、「奈良の木」と言われたとすることから、等の説があります。わたしは大量のコナラの葉が舞い落ちる様を見て聴いているので、②が納得いきます。

 

 葉は互生で長さ5~15センチ、幅5センチ前後で、葉身は倒卵形、あるいは倒卵状楕円形で柄が長めです。葉の周りは、のこぎりのような縁には尖った鋸歯を見せながら、楕円形で先端が尖り、葉先に近い方が葉の幅が広く、葉柄のほうが細く萎むのが他にはない特徴です。クヌギの縁は波打っていることで、オオナラとは、葉柄の長いのがコナラで区別できます。春に萌え出す若葉は、ベルベットのような産毛に覆われています。

 真美沢公園でも、コナラの紅葉が始まりました。紅葉は他の樹種に比べると遅く、色合いも渋め。コナラの葉は、通常秋には黄色く黄葉します。たまに条件が整うと、さらに色づいて見事に赤く紅葉していくことも。調べていると、若い木ほど紅葉が美しいとのことです。

  真美沢公園で自然観察会をする際には、1年目の実生を紹介することを心かけています。コナラのドングリが落ちていることと、そのドングリの栄養を使ってから芽を出して育つことを実感してほしいからです。ドングリの仲間は、子葉(双葉)が地上に現れない「地下子葉性送信」という特徴があるそうです。わたしも師から何度もそれは双葉ではないと注意されていました。双葉って本葉と違ったまんまるとした印象ですよね。例えばアサガオなどもそうです。写真のように、最初から葉の縁には鋸が観えますので、やはり双葉ではないことがわかります。写真は、そんな1年目の実生を春に見つけ掘り出した時の写真です。いっぱいに詰まったどんぐりの栄養を使い切ったのか、かろうじてどんぐりのかたちが残っています。

 花は45月、若葉の展開と同軸して咲き始めます。上の2枚が雄花序です。本年枝の下部に多数垂れ下がります。雄花の雄しべは46個、黄褐色で小さく、花被は直径1.5mmほどで、57裂して、一つの花序に多数付きます。垂れ下がる花序ですが、最初は短くて目立たちません。後に4~8cmにまで伸びていきます。雌花は、本年枝の上部の葉の脇から出ますが、写真では大きく見えますが、さらに小さくて目立たちません。花は、まとまって2~3個付いています。軟毛が密生した総苞に包まれていています。その後、雄花序から風で運ばれてくる花粉を受け止めて、後に2~3つずつまとまっていた雌花がドングリになって(向きはばらばらですが)実っていくのです。小さな突起物は花柱の名残です。

 秋になると実る堅い実は、ドングリと呼ばれていますのはご存知ですよね。「講座 真美沢公園を探険しよう」の際に、小学生に質問してみました。「秋にどんぐりがたくさん落ちますが、ドングリという木があると思う人?」と。コナラやミズナラ、クヌギやカシ、マテバシイなどの、球形や卵形で堅く、下方を殻斗 (かくと) が包んでいるかたい実を「○○の木のどんぐり」或いは略して「どんぐり」と呼んでいると知ってもらいました。

 コナラのどんぐりは、仙台では秋10月になれば熟して、次世代へ命をつなぐべく落とす。コナラの帽子、瓦状についた殻斗は皿型で浅くしか覆っておらず、さらっと外れて木から落ちる。殻斗を残したまま落ちることが珍しいほどだ。その落ちたコナラのどんぐりを、リスやアカネズミ、さらにカケスも落葉やその下の土の中に貯蔵して、忘れてしますのか、次世代への命をつなぐ手伝いをしてくれています。

 コナラは人々の営みの近くの里山に雑木林として配置されていました。薪にすると火力があり長持ちすることから、人の手によって植林され、人々の営みの傍で愛されてきました。さらに伐採した後も切り株さえ残していれば「ひこばえ(萌芽更新)」と呼ばれる芽が出て、1520年ほどで薪炭に適した太さになるほど成長が速いことも支持された理由でしょう。さらに、落ち葉は、促成して半年、一年もかけると堆肥として、土壌改良剤として使用できます。樹は、シイタケのホダ木に適しています。だから里山には、コナラがよく植えられたのです。

また、このコナラはクヌギと同じく、カブトムシやクワガタが好む樹液が出る木として、子どもたちを集めていました。私も、カブトムシやクワガタを採りに来ていたのは、台原森林公園ではなく、この真見沢の里山(小学生の頃は真美沢公園との名はまだついていませんでした)でした。

 

 コナラのどんぐりは、人間の食用には向きません。タンニンが多く含まれているからです。どんぐりコーヒーってコナラのドングリでないの?と思われるかもしれませんが、大変な手間がかかっているようです。調べてみると、タンニンはタンパク質と結合する性質を有する水溶性ポリフェノール成分の総称で、苦み、渋み成分として知られています。緑茶にも多く含まれていますが、コナラのどんぐりからタンニンを取り除くには、水から12時間以上も煮沸することが必要とのことです。一方、マテバシイ、スダジイのドングリはタンニン含有量がそれほど高くなく、苦みもたいして強くはないことから、煎っただけでも食用になるとのこと。

そんなタンニンですが、コナラをはじめとして植物にとっては、次世代へ命をつなぐために備えた防御物質です。動物の摂食を防ぐ役割を果たしていると考えられているのです。ドングリを貯蔵しようと撒いてくれるのが、リスやアカネズミ、野鳥のカケスなど。ネズミにとってタンニンは、有害物質、食べる量によっては死んでしますこともあるそうです。

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