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タイトル:真美沢公園の四季

真美沢公園の四季 第五十七回 ヒシ

2023年7月2日

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第五十七回 ヒシ

水面にロゼット状に生育する浮揚植物 果実はおいしいものの取り出すのが困難

英名:無し

 

北海道〜九州の湖沼やため池、河川、水路の淀みなどに生育する浮葉植物。中〜富栄養水域に生育します。前年の底に沈んだ種子より枝が伸び、盛んに分枝して伸長し、水面にロゼット状の浮葉を展開します。各ロゼットに小指の先ほどの小さな花が咲きます。一斉に開花せず夏の間にぽつりぽつりと順次咲いてゆくといった感じです。果実は4個の萼片のうちの2つが発達して刺になります。その形も、さらに葉の形も、その様は名の通り菱形のかたちから来ていて、ヒシと名付けられたとされています。真美沢沼の散策路を歩いていて落ちているのを見つけました。

 水底で芽を出したのち茎は長く水面までのびます。葉は水中に出す「水中葉」と、水面に浮いて広がる「浮葉」とになります。水中葉は、水面まで伸びる茎の途中の節から羽状に全裂して根のようになった水中葉を出します。浮葉は、茎先にロゼット状に展開し、水面に放射状に広がって互生する単葉です。幅5cmほどの三角形に近い状菱形となり、三角形の葉の頂点からの上部2辺には鋸歯があります。表面は葉脈も目立たず無毛なのに対し、裏面は葉脈が隆起して明瞭になり軟毛が見られます。

浮葉の葉柄は長く3~20cm内外で、毛が生えています。さらに葉柄の中ほどが紡錘型に膨らんで浮き袋の役目を担う「浮嚢(ふのう)」を作ります。放射状に広がった一つの株は大きく育って密生してくると、親株から走出枝を伸ばしてその先に子株を作って新たにロゼット状に広がります。一年草のため、葉や茎などは晩秋に枯れて次第に腐って消滅します。上の写真は台風の後、間沢沼がかき回された後の様子です。だいぶ沈んでいる部分もありますが、浮嚢によって保たれているようです。左下は水底から伸びてきたばかりの様子と思われます。

 花は6月中旬頃から各ロゼットの葉腋に単生し、小指の先ほどに小さく咲きます。花弁は白色で4枚、直径11.5cm。雄しべ4本が、雌しべの花柱を囲みます。一斉に開花せず夏の間にぽつりぽつりと順次咲いてゆく一日花です。水面を飛ぶ昆虫たちに受粉を促す虫媒花です。シジミチョウ(小灰蝶)の仲間が蜜を吸いにやって来ます。

 花は小さいので、すぐ間近で見ない限りは”なんだか、ごみが浮いているかのようにも観えて、何だろう“と、思ってしまいます。調べてみると花は自家受粉もするとこと。花後には水中に沈んで結実していきます。

 ヒシの実は、まさに名の通り菱形の実がなると思われていますが、本当はやや扁平な倒三角形の堅果で大きさは3~5cm、左右に1本ずつ計2本の鋭い刺があります。刺は4個ある萼片のうち2個が発達したものです。単に2次元で形を見ると菱形に見えないこともないものの、それが名前の由来になっているとされています。

 

果実は水面に浮いている様からは見つけにくいです。葉の裏側に水中に着かりながら、熟していきます。上の写真は、一つお株をひっくり返してみた写真です。緑色の混じる若い果実はそれほどでもありませんが、濃い灰褐色になっていくと、まるで”悪魔の実”のような姿です。その様は手に採って見ると、角のような二本の棘や、いぼのような突起を観ると、さらにそう感じると思います。そのヒシの果実の殻は硬いです。が、湯がくと栗のようにおいしく食べられます。殻の付いた姿はグロテスクですが、ほんとうにおいしいんです。でも、栗のようにお店に並ばない理由は、グロテスクな形そのままでは魅力が伝わらないこと、では殻を外せばと思いますが、固い殻を外す手間が大変なこと。さらいは、収穫する際に、水の中にあることや、角のような二本の棘やいぼのような突起が、手に採りにくい一方で、茎は簡単におれて外れるため手から落としやすいなど、手間が大変なことがあります。聞くところによると、通りで甘栗が売られているように、秋の台湾では小さな屋台で”菱角(リンジャオ)”として茹でヒシの実が販売されて名物になっているとのこと。

 この鋭い棘の先端には返しが付いており、水鳥の羽毛に棘が刺さるとそのまま付着して運ばれてゆくことがあるという。沼の周りの舗道にヒシの果実が落ちているのを見ることがあります。左下の写真は11月に落ちていた様子です。水鳥の仕業と思われます。秋遅くなって実は熟すとともに、葉や茎は枯れて腐ってゆく中で、水中に沈み水底に、そして翌春発芽します。

 ヒシの堅い殻を、費用対効果を見据えて簡単に外せて風味も味もそのままに残せたら、きっと大儲けになると聞いたことがあります。それが実現しないのが、あまり知られていない理由です。挑戦してみますか?

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