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タイトル:真美沢公園の四季

真美沢公園の四季 第六十八回 ヨウシュヤマゴボウ

2023年9月17日

真美沢公園は、以前あった八乙女の広域の水田地帯に向けて3段のため池があった里山が連なる地域に、仙台市北部を住宅地として団地が切り開かれた中で里山とため池といったセットで残されたと思われます。最後まで残されたため池の水を利用していた水田も商業地や住宅地に変わり、里山とため池が、自然豊かな地域資産として残されています。

第六十八回 ヨウシュヤマゴボウ

果汁は「Ink Berry」と呼ばれる染料で万年筆のインクにも使用 山菜のヤマゴボウとは別物

英名:Pokeweed

 

北アメリカ原産。明治初期に渡来し、空き地や林縁などにふつうに見られる草本。木にならない植物を指します。茎は太くて赤みを帯び、高さ12mになる。葉は長さ1030cmの長楕円形で先はとがる。花序には茎先に総状花序(柄のある花が花茎にブドウの房のような見た目で均等につく)を出し、花径5~6mの小さな花が根元の方から垂れ下がる先に向かって開いていきます。果期にはブドウのように垂れ下がるのが特徴。花は白色でわずかに紅色を帯び、直径56mm。果実は直径約8mmの扁球形で、液果で、黒紫色に熟す。

 葉は長さ1030cmの卵状長楕円形で先はとがり、葉の先は鈍く尖ります。互い違いに生える「互生」で、全縁つまりギザギザはありません。触ると柔らかく、葉物のように食べられそうに感じます。茎が赤いのも特徴です。

 花は6~8月。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径5~6mの小さな花が根元の方から垂れ下がる先に向かって開いていきます。白色の花弁のようなものは、花びらではなく5枚の萼片です。緑色の小さなカボチャのように見えるのは、雌しべです。その周りに雄しべが10本放射状にきれいに並んでいるのを確認いただけると思います。

 ヨウシュヤマゴボウは、雌雄異熟といって、雄しべの葯の花粉がついているうちは、雌しべの先が閉じています(下中央)。そして雄しべの花粉がなくなると、中央が10裂して柱頭が開き、受精の準備完了となります(下右)。次の世代に強い子孫を残すべく、自家受粉を避ける有効な仕組みですね。さらに根元の方から順番に咲いていくことで、周りの状況に何かがあっても、いつかの時期には受粉できるようにといった工夫をしています。観察する私たちも、色々なステージの花がさらに実が、一つの房で見られるのがうれしいです。

 夏季に扁平な果実を付けた後に初秋に黒く熟してゆきます。熟した果実は液果。柔らかく、潰すと赤紫色の果汁が出ます。この果汁は強い染料で、昭和後期の日本の小学校の理科の教材として色水を作るのに使われていました。「Ink Berry」と呼ばれています。万年筆のインクにも使われています。衣服や皮膚に付くとなかなか落ちないことから、観察の際も気を付けましょう。

 ブドウの房のような見た目ですが、調べてみると、ブドウではなく、ゴボウ・・・ヨウシュヤマゴボウ、漢字で書くと「洋種山牛蒡」。鳥たちを巧みに誘っている様子でした。

 名前の由来は、根が牛蒡(ゴボウ)に似ている、里山や山地で育つというので山牛蒡(ヤマゴボウ)で、西洋のものなので洋種山牛蒡(ヨウシュヤマゴボウ)と名づけられたとのこと。肝心なことは、両者共に有毒で食べられないこと。

ややこしい事に、山菜のヤマゴボウと呼ばれる漬物が売られて広く認知されているのは、実際のヤマゴボウの根ではなく、“モリアザミの根”を使ったものなのが誤解の元なのです。最近では本物のゴボウを使ったものが多いとのことです。ヤマゴボウやヨウシュヤマゴボウは全草に有毒なサポニンの一種フェトラッカや硝酸カリを含み、特に根に多いとあります。

ヤマゴボウは元々中国原産で薬用として渡来し、野生化したものであるが、現在はほとんど見かけない。 その一方で、ヨウシュヤマゴボウはいたるところで見られ、根がゴボウに似ている事や、上記のようなややっこしさからか、山菜のヤマゴボウの間違った情報であやまって根を食べる人もおり、平成に入っても味噌漬けにして食べた人たちが集団中毒を起こした実例があるとのこと。気を付けましょう。

 

最後に、種子にもその毒は含まれますが、周りの液果は鳥たちには安全で、格好の餌であり、ヨウシャヤマゴボウからすれば、次世代をもとの木から遠い場所に広げてくれる好機でもあります。液果は食してもらいながら、糞と一緒に種子は、遠くの土の上にまかれて広げてもらえるのです。一つ上の房の写真右側を見ていただくとわかるように、房の上のほうは、鳥たちについばまれていて、赤い果軸があらわです。中ごろはもう少しで完熟でしょうか、ベリー色ですね。下のほうはまだ緑色に見えます。

このように、順繰りに完熟することで、長い期間野鳥を引き寄せて、果実を食する期間を長くして、食後の糞の中にある種子撒かれる機会をより増やそうとする試みです。

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